呉竹会・アジアフォーラム

第32回 呉竹会・アジアフォーラム開催報告

第一部 国境離島問題シンポジウム

東日本大震災からはや四ヶ月、菅政権の混迷に付け入るかのように、近隣諸国が我が国の領土主権に対する侵害を活発化させています。海洋進出を進め、南シナ海の緊張要因となっている中国の船舶は尖閣諸島の周辺海域に度々出没し、我が国固有の領土である北方領土ではロシアが軍備強化に着手、5月には韓国の野党議員数名が国後島に不当上陸しました。また、韓国は竹島近くの海上で海洋基地の建設計画を進め、竹島の実効支配を強めようとしています。

山際澄夫

左から、小礒明、山際澄夫、中山義隆、木村三浩

今回のフォーラムでは第一部で昨年の尖閣事件以後の中国の動きを中心に分析した。

山際澄夫

山際澄夫
ジャーナリスト

沖縄では左翼革新勢力が優勢とのイメージがあるが、第一部に出席した中山石垣市長はこれとは一線を画し、領土問題で中国に対し毅然とした姿勢で臨んでいる。その中山市長のもと、石垣市では今年の1月に「尖閣諸島開拓の日」を定めた。

中山義隆

中山義隆
石垣市長

事件後は小康状態にあるものの、今回のフォーラムで中山市長は今のような対応のままでは尖閣はいずれ中国に奪われると警鐘を鳴らした。そのための方策は日本の実効支配を海外に明示することであるとし、有人常駐の灯台建設、漁船避難用の桟橋の設置、法的にしっかりした立場の人が上陸することなどを提案した。

小礒 明

小礒 明
東京都議

その上で中山市長は与那国島への自衛隊誘致問題を例に、日本の最高レベルの安全保障の問題を自治体に押し付ける政府の姿勢にも疑問を呈し、尖閣・与那国・石垣が奪われシーレーンもなくなってから騒ぐのでは遅いと結んだ。

木村三浩

木村三浩
一水会代表

これを受け小磯都議は、海軍力強化など中国は海洋覇権を目指す動きを着実に強めていることを指摘。その上で、昨年の事件も偶発的な出来事でなくそうした流れのなかでの行動とした。さらに与那国には警官が2人しか駐在していないことを例に、国境の離島への支援の重要性にも言及した。

木村代表は中国を刺激するのをおそれる政府が中山市長の行動を公表しないなど政府の領土防衛意識の欠如を批判。さらに中国・台湾との間での漁業権問題を放置したことも政府の怠慢と指摘した。

第二部 基調講演
「震災支援の背後でうごめく中露韓の思惑」山際澄夫

続く第二部では山際氏が菅民主党政権と韓国・北朝鮮の深い結びつきを指摘。こうした日本の政治の劣化の背景には日本のマスコミの姿勢もあることを厳しく批判した。

山際澄夫

山際澄夫(ジャーナリスト)

菅直人首相の政治団体が、北朝鮮と密接な関係にある政治団体に6250万円寄付したことを山際氏が取り上げた。その中で山際氏はこの政治団体は三鷹市議選に立候補者を出したが、この候補者の父はよど号ハイジャック事件の田宮高麿で母親は拉致事件の実行犯である森順子であることを指摘。菅直人首相はこの団体と30年以上付き合いがあり機関紙に寄稿やインタビューを行っているとした。

さらに山際氏は拉致実行犯で韓国で死刑判決を受けていた辛光洙(シンガンス)の釈放嘆願書に菅直人のほか、江田五月や千葉景子らも署名したことも挙げ、こうした北朝鮮との関係からして、菅直人は北朝鮮のスパイだと疑われても仕方ない、と糾弾した。

山際氏はまた民主党が外国人への地方参政権付与や夫婦別姓に熱心なのは、上記のような北朝鮮とのつながりや菅直人が在日韓国人から政治献金を受けたことなども背景にあるのではとした。

続いて山際氏はマスコミの報道姿勢に眼を転じ、日本の主要マスコミが昨年の尖閣事件に対する抗議デモを殆ど取り上げなかったことを例に、日本のマスコミの中国迎合姿勢は「戦後ジャーナリズムの恥部」と厳しく批判した。